2017年7月20日木曜日

Vandy Vape Pulse 22 BF RDA レビュー





話題になればそれに続けとばかりに類似品が溢れる状況にウンザリ。
ここ一年ほど興味をそそるような製品が無かったのですが、差別化のためのギミックではなく機能の為にデザインされた個性的なRDAがやっと出てきたと思い購入してみました。
Vapor TrailのTony B氏の監修ということもあり色々と考え抜かれたRDAです。


付属品は、Oリング、T型ツール、810デルリンDT、ヘックススクリュー、ポジティブピン、510DTアダプター、2.5mmコイルジグ、そして説明書。




高さ24.4mm、径21.9mm
大きすぎず小さすぎないサイズで個人的に一番好みの大きさです。
(左からAeolus lite、Pulse、Tugboat V2)




最近では低価格な製品でも高品質になってきましたが、Pulseでは作りの雑さが所々に出ています。
見えない所ならよいのですが、トップキャップとバレルの質感が違うのには開封直後からガッカリさせてくれました。
黒光りしたトップキャップはブラシ仕上げも荒くて安っぽいのですが、統一されていた方がまだマシな気もします。
画像検索するとちゃんと揃ってるっぽい個体を見かけますが、これはロットの違うパーツで組まれちゃってるのでしょうか?
開封後のチェックでは微かにオイル臭がし、若干ベトつきもありました。




ウエルの深さは6.7mm コイルを固定する穴は2.4mm。
ポストレスのビルドデッキはよく考えられてデザインされています。
時計回りにコイルを巻けば、コイルとほぼ一直線になる位置に切り欠きが設けられています。
この切り欠きにバレルが固定されるのでエアホールのパイプの位置がズレてコイルに当ってしまう心配もありません。
ウエルが左右独立していますので、ドリップ派はリキッドが片寄らないように注意をする必要があります。




多芯のクラプトンのように平べったいコイルでも足を捻ることなく、平らな面に向かってネジを締めこめるデザインになっています。
ジュースウエルの容量を犠牲にしてまでこの位置に拘ったのには感心しました。
だいたいの足の長さがわかっていれば、無駄な労力が不要なのでVelocity系のデッキよりビルドが楽です。




製品版ではコイル留めのスクリューはプラスに変更されたようですが、ヘックスも付属しています。
ヘックスの方が接地面も多いし効率良く高トルクで締められるので、安全で確実なヘックスが好みである私にとっては嬉しい配慮です。
しかし、穴の径に対してイモネジの長さが短いので、細いワイヤーを使う場合はトラブル回避のためにプラスを使用した方が良さそうです。




BFの穴の上部には屋根が設けられ、均等に左右のウェルへ注がれるデザインになっています。




トップキャップに片側2個づつ開けられたAFCの径は3mm。
気持ち程度のドーム形状になっています。




バレルのエアホールは斜め一直線になっているので楕円になっています。
穴の横幅はトップキャップと同じ3mmなのですが、縦方向の幅が揃っておらずバラバラです。
また、トップキャップの穴の位置が少し高いのでフルオープン時に穴が綺麗に揃いません。
それに加えて、エアホールを均等に絞ることも不可能です。
AFCフルオープンですと気になるノイズはありませんが、絞っていくと笛鳴りのする位置があります。




上部にはデッキへ装着する時の目安となる切り欠きがあります。
因みに、トップキャップを被せてしまった場合には、サイドに彫られているVandy VapeのマークとPulseの「L」が目安となります。
怪我をするような鋭利な部分はありませんが、ちょっと雑な加工が気になります。




コンタクトピンは調整式になっており、締め切った状態でも飛び出し量はかなりあります。
510コネクターが浅いModですと最後まで締めこめずアトマイザーが浮いてしまいます。
BFピンを使用する場合は固定式となります。




ウルテムのDTは、外径15.8mm、内径10mm、高さ7.2mm、入口内径9.2mm
デルリンのDTは、外径13.8mm、内径10mm、高さ8.7mm、入口内径9.3mm
両方とも適度なフィット感で申し分ない出来だと思います。(実測12.4mm)




お約束のアバウトな容量計測です。
エアホールの出口を塞ぎトップキャップの上部(DTの穴最下部)までの容量になります。

Pulse RDA : 3.2ml
 
 RDTA 5s : 3.8ml
 Peerless RDA SE : 4.6ml
 Yuri RDA : 3.8ml 
 Tsunami  : 4.2ml
 Aeolus lite 3.2ml
 Velocity mini 3.4ml
 Tugboat V2 3ml
 Freakshow mini 1.8ml



コイルを途中で切断してエアーの当る角度を確認してみました。
3mm径のコイルはデッキから1mm強ほど離した位置に設置しています。
(ジグをデッキの切り欠きに置いて、ネジを締めた後に少し上へ引き上げる程度)
コイル位置が低く見えますが、エアの流れはコイルのセンターかやや下に向かって流れることになりますので、ここが基本となる位置と考えてよいと思います。
コイルの高さを変えて試してみましたが、エアフローから外してしまうとドライ気味なVapeになってしまうので、やはりこの位置が一番バランスの取れた最適な位置だと感じました。
※ドライバーンでインシュレーターが溶ける例も出ていますのでほどほどに。




問題は、1つのコイルに対して十二分すぎる流量を持つ4つのエアホールの存在です。
ごっついコイルにハイワッテージでガンガン炊くような方にはうってつけなのでしょうが、それ以外の方は持て余してしまいます。
エアホールを絞ると流速が弱まってしまうし、片側だけの穴を使うと不自然な位置関係になってしまいます。
おそらく、ここがこのRDAの悩み所になるかと思います。
そこでアルミテープで片側のエアホールを塞いでみたところ、狙い通りの丁度良い感じになりました。

エアの流量は絞れますけど、上記の理由により高抵抗でチマチマ吸うアトマイザーではないと思います。
4つの分類に当てはめてみると、2のクラウド&フレーバーになるのではないでしょうか。




バレルの上部にフラットな部分がありますので、トップキャップとの間にリキッドが溜まってしまいます。
自分はDTからドリップをしますので、コットン交換までほぼトップキャップを開ける機会がないので問題ありませんが、キャップを外してドリップする方にとっては、開け閉めする度に接続部やエアホールからハミ出してくるリキッドを拭かなけらばならないので面倒かもしれません。
また、トップキャップのOリングが少し緩めですので、リキッドまみれの状態でトップキャップを持って振るとModが落ちます。
(ちょっとした移動程度なら大丈夫です。)





・欠点を上げるとしたら

デザインや作りが所々雑で中途半端。



・壊れたらまた買うか?

Aeolus liteみたく複数台欲しいとは思いませんが、壊れたらまた買うかもしれません。




トップフローのような構造でシングル専用、そしてTony B氏の様々なアイディアが練り込まれているので期待していたのですが、アイディアや部分的なデザインは良いのにつまらない粗が足を引っ張っているので残念で仕方ありません。
しかし、エアホールからリキッドを飛び散らせてModを汚すことも無く、倒してもちょっとやそっとじゃ漏れないトップフロー的な使い方ができますし、部品点数も少ないのに下手なトップフローより機能的に優れており、とても良い仕事をしてくれるRDAなのは確かだと思います。
(アルミテープでチートしていますが。)

Aeolus liteをシングル用に改造してメインの1つとして愛用していますが、それよりちょっとエアリーで、より焚けるRDAとして結構気に入っています。






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